俳句・写真の投稿|俳句の聖地「愛媛・松山」吟行ナビえひめ

「さくらひめ」俳句コンテスト結果発表

◎天

  • 海へ翅ひらけば春やさくらひめ
    西原みどり
    選考者からのコメント

    蝶なのか蜂なのか、海へと飛び立つように翅を広げている瞬間を捉えました。その瞬間がまさに春であるという表現も美しいものです。その広げた翅をさくらひめの花になぞらえたのでしょう。翅を広げるように咲くさくらひめの姿と飛び立つ翅の相似形は新しい花の門出を祝うようでもあります。

○地

  • うすくれなゐの媛の裳裾や春兆す
    久我恒子
    選考者からのコメント

    媛の着物の裾のうす紅に着目しました。媛の姿から視線をすっと下に送ると裾のうす紅が眼に飛び込みます。裾の色だけでなく、着物全体も淡い紅のグラデーションに染められて春を彩っているのでしょう。その裾の先には、やはりうす紅のさくらひめが楚々として咲いているのです。裳裾とさくらひめが渾然一体となって春の兆しを讃えているようです。

●人

  • 春の日のバーバーさくらひめと鋏
    松本 だりあ
    選考者からのコメント

    春の一日。おそらく客もいない理容店でしょう。暖かな日が差し込み店主はうとうとと時間を過ごしているのかもしれません。そんな店内を視線はゆっくりと動いてゆく。鏡の前にはきれいに揃えられた鋏とさくらひめ。店主の優しさとともに活けられたさくらひめの色を映すように鋏も薄桃色に光っているのでしょう。うららかな一日です。

佳作作品

  • この街に春めく城やさくらひめ
    童夢Ⅱ世
  • さくらひめハルウララカを連れてきた
    kiru20170121
  • シャンプーの浚う春風さくらひめ
    しまにゃん
  • さくらひめ初孫のごと春近し
    なおろーず
  • 眉太く心清らに卒業す
    ぼたんのむら
  • 春分の日の産声やさくらひめ
    みやこまる
  • 花貝のやうに透きたるさくらひめ
    ゆきこ
  • さくらひめブーケは春の伊予灘に
    アリマノミコ
  • さ・く・ら・ひ・め得意げに読む新入生
    唐草大
  • さくらひめ大きなやかんまだ沸かぬ
    天玲
  • さくらひめ贈られ春愁とさよなら
    小野更紗
  • 春の夢淡きピンクの花千本
    村重香霞
  • さくらひめほどの揺らぎを目借時
    海田
  • 複雑な遅日に清き交配種
    紗蘭
  • 春炬燵花瓶の花の強き意思
    赤塚昌弘

選者紹介

夏井いつき

夏井いつき

1957年生まれ。愛媛県松山市在住。
8年間の中学校国語教諭を経て、俳人へ転身。創作活動に加え、俳句集団「いつき組」組長として、全国の小中高校生対象の、俳句の授業〈句会ライブ〉を 展開しつつ、教員・PTA対象の講演活動も精力的にこなしている。
全国高校俳句選手権「俳句甲子園」の運営にも携わり全国的に幅広く活動中。
NHK教育テレビ「天才てれびくんワイド(俳句道場・俳句大賞)」(1999~2001年)出演。
愛媛大学附属中学校講師、愛媛大学教育学部講師、松山看護専門学校講師、愛媛県民文化会館理事、伊予郡松前町教育委員などを歴任。

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