世界の絶景・詩歩がお勧めする観光ルート

モデルルート③ ゆったり秘境旅 1泊2日

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「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」プロデューサー 詩歩(しほ)

「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」プロデューサー 詩歩(しほ)

昨今の“絶景”ブームを牽引する、絶景プロデューサー。「絶景」は2014年の流行語大賞にもノミネートされ、出版している書籍「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」シリーズは累計63万部を突破。アジア等海外でも出版される。2023年に「愛媛・伊予観光大使」就任。

こんにちは。絶景プロデューサーの詩歩です。
今回は、愛媛の「王道スポットはひととおり行ったよ」という方にもおすすめしたい、宇和島エリアの“知られざる秘境”をめぐる1泊2日のモデルルートをご紹介します。地元の方でも行ったことがないかもしれない特別な場所ばかり。透明度の高い海を船で渡って参拝する「由良神社」や、じゃがいも畑が広がる「遊子水荷浦(ゆすみずがうら)の段畑」など、絶景をゆったり楽しみましょう。

[朝]松山駅から宇和島駅へ
まずは松山駅(9:07発)から特急「宇和海」に乗車し、10:30に宇和島駅へ到着します。所要時間は約1時間20分。車窓からのどかな景色を眺めていると、あっという間に宇和島へ着きます。
[午前〜昼]宇和島城を観光&鯛めしランチ
宇和島駅に着いたら、駅周辺のコインロッカーなどに大きな荷物を預け、身軽になって街歩きをスタート。駅から徒歩15分ほどで「宇和島城」へ行くことができます。

宇和島城は日本に12ヶ所しか残っていない「現存12天守」の一つです。
築城家として名高い武将、藤堂高虎によって築かれた歴史を感じさせる木造天守がそのまま残っており、天守からは宇和島の街並みを見渡せます。
さらに、約400種類もの草木が生い茂る城山は森林浴スポットとしても魅力的。300年以上火災を免れてきたことから珍しい植物が多く見られます。石と緑が織りなす美しい景色が至るところで見られるのも見どころです。
観光のあとは、駅前にある「かどや本店」で宇和島名物の鯛めしランチはいかがでしょうか? 新鮮な鯛の食感とタレのコクが絶品です!実は、生卵や特製ダレと和えた鯛の切り身をご飯に乗せて食べる「鯛めし」は、ここ宇和島が発祥なんです。
[午後]船でしか行けない「由良神社」へ
12:20発(宿毛営業所行)のバスに乗り、13:07に「針木バス停」へ到着。そこから徒歩約8分で「西遊魚センター」に向かいます。ここで事前に予約しておいた船に乗り込んで、いざ「由良神社」へ。
西遊魚センターから由良神社へ船で渡してもらい(大人800円、小学生以下500円)、1時間ほど滞在します。事前に送迎の予約が必要になりますので、詳細は「西遊魚センター」公式サイトでご確認ください。
※繁忙期には対応が難しい場合がありますので、事前にお問い合わせください。

由良神社は、海からしかアクセスできないという特別感が魅力の秘境の神社です。
キラキラと輝く海を眺めながら参拝しましょう。夏には目の前の海でシュノーケリングも楽しめるそうですよ。のどかな海風に吹かれながら、絶景の中でゆっくり参拝を楽しみましょう。

参拝後は西遊魚センターまで戻り、針木バス停から15:25発(宇和島駅前行)のバスに乗って16:11に宇和島駅へ。
[夕方〜夜]木屋旅館にチェックイン&夕食
宇和島駅に戻ったら、街並みを楽しみつつ本日のお宿「木屋旅館」へ向かいます。

こちらは一日一組限定の一棟貸し宿で、登録有形文化財の建物をリノベーションした和とアートが融合した空間が魅力です。明治の偉人たちも宿泊した歴史ある建物で、2名から最大10名まで宿泊可能です。
チェックインを済ませたら、ぜひ周辺を散策しながら宇和島の風情を味わいましょう。夕食に気になるお店も要チェックです。例えば「がいや 宇和島本店」では、新鮮な海鮮料理を中心に宇和島ならではの味覚が楽しめますよ。
[朝]宿の朝食と名物じゃこ天
木屋旅館の軽朝食を軽くいただきつつ、徒歩5分ほどの「薬師神かまぼこ」へ立ち寄るのもおすすめです。ここにはなんと「じゃこ天の自販機」があり、ハート型のかわいいじゃこ天を買うことができます。
[午前〜昼]遊子水荷浦の段畑へ
11:00発(蒋渕行)のバスで宇和島駅を出発し、12:00に「水ヶ浦バス停」へ到着。

バス停から徒歩で向かうのは「遊子水荷浦の段畑」。急勾配の斜面に石垣を積み上げてつくられた階段状の畑が広がる、国の重要文化的景観に選定されたスポットです。
「耕して天に至る」とも例えられるほどの見事な段畑は、まるで空へと続いているかのよう。
午前中〜昼にかけて訪れると、日も当たっていい感じの写真が撮れますね。
特に春のじゃがいも栽培期には青々とした絶景が広がり、思わず写真を撮りたくなるはず!
景色をじっくり堪能した後は、お昼ごはんの時間です。段畑のふもとにある「だんだん茶屋」は、土日祝日を中心に営業しています。隣接する「だんだん屋」にはここでしか買えない商品や特産品も揃っているので、お土産選びにもピッタリです。
[午後]宇和島駅へ戻り、満足したら帰路に
14:24発(きさいや広場行)のバスで水ヶ浦バス停を出発し、15:22に宇和島駅に帰着。その後、16:02発の特急「宇和海」で松山駅へ向かえば、17:21には到着予定です。

もし時間に余裕があれば、「海を見下ろすカフェ」(@yarisaiyahonpo) など、気になるカフェに立ち寄ってみるのもおすすめです。

船でアクセスする秘境や段畑の絶景をめぐりつつ、宇和島の豊かな食文化を存分に味わう旅はいかがでしょうか。じゃがいも畑が広がる段畑や、海に面した由良神社など、地元の人でも行ったことがないような場所ばかり。
ぜひ、知られざる愛媛の魅力を発見する旅に出かけてみてくださいね。
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