しまのテーブルごごしま

海を渡ってグルメ体験「しまのテーブルごごしま」

瀬戸内海に浮かぶ興居島(ごごしま)にある「しまのテーブルごごしま」をご紹介します。興居島は、松山市にある高浜港でフェリーに乗り10分ほどで渡れる静かな島です。伊予鉄道松山市駅から高浜駅(高浜港)へは電車で21分(車で約30分)ですので、渡船とグルメを手軽に楽しめるスポットです。
泊(とまり)港に着いてすぐに見えてくるのが、2009年に閉校した泊小学校の校舎。ここが今回の舞台です。懐かしい学校の面影と島独特のゆったりした雰囲気を楽しめますので、ちょっとした島旅をかねて訪れてみませんか?
かつての学び舎へ再び人を集めたい
泊(とまり)小学校は2009年に廃校になりましたが、2013年、レストランカフェを中心とした交流スペースに生まれ変わりました。「しまのテーブル」という名前には、再びテーブルを並べ人が集まれる場をつくり、島へにぎわいをもたらす新たなプラットホームにしたいという思いが込められているそうです。
校舎を改装した店舗やテラス席、校庭を活用して、アート展や音楽イベントなども開催され、地元の方にも観光客にも愛される存在になっています。
昭和レトロが息づく特別な空間
店内に入ると、黒板や木製の机・椅子など、昭和の学校を彷彿とさせる備品が目に入ります。そこにアンティーク家具やアート作品が組み合わさり、どこか懐かしく、それでいて新鮮な雰囲気。校庭も自由に散策できますので、穏やかな島風を感じながらリラックスできます。天気の良い日は、ウッドデッキでくつろぐのもお勧めです。子ども時代の思い出をくすぐる感覚がたまりません。
このレストランカフェを切り盛りするのは、フレンチの厨房で修業を重ねた店主。子どもの頃に興居島で過ごした経験があり、自然や人との触れ合いを通して「愛媛らしさ」を感じたそうです。そんな温かい人間関係やゆったりとした島らしさを重視しつつ、食と空間が生み出す思いがけない価値を届けるために、「しまのテーブル」を営まれています。
豊かな味わいを通して、島の豊かさに触れる
フレンチ仕込みの技術を生かし、近海の煮干しや島の玉ねぎや野菜など、できる限り地元産、旬の食材を使ったランチは絶品です。
写真は「キーマ風スパイスカレー」。お皿の上に島の気候や風土を表現したというオリジナルカレーで、必食のメニューです。瀬戸の海と山の恵みから抽出したブイヨン、愛媛県産の合いびき肉や香味野菜が、こだわりのスパイスとあいまって、コク深い味わいがくせになります。
セットのドリンクは、6種類の中から選べます。カレーと並んでいるのは「島ネード(伊予柑ベース)」。さっぱりとした爽やかさで、カレーの辛さを絶妙にリセットしてくれます。
丁寧に仕上げられた本格肉料理を手軽に
写真は「西条芋豚のグリル」。芋豚は、サツマイモを配合した植物性飼料で育てられた豚で、西条市で育てられています。きめが細かくとても柔らかな肉質で、ほんのりと甘みがあります。うま味がしっかりとしたソースや香草との相性が抜群で、ボリュームも満点です。
お肉に合わせたのは「ごごしま伊予柑ビタージュース」。その名の通り、甘すぎず柑橘の苦みがきいた力強い味わい。こちらは、店内やインターネットでも購入できます。
校庭でのバーベキューも!
校庭に設けられたテラスでのバーベキューも人気です。瀬戸内で取れた魚介や島の新鮮な野菜、お肉などを炭火でじっくりと味わいましょう。海と山に囲まれ、学校という特別なロケーションで、家族や仲間たちと特別な時間を過ごせますよ。
島ならではの価値に新しい価値を加えた、グラデーションのある魅力づくりを目指す「しまのテーブルごごしま」。これまで行ってきたアートや音楽のイベントのほかにも、学びや交流の場所としてどんどん活用してほしいそうです。
船に乗って島に渡って、廃校でおいしい料理を楽しみ、島の食材と風土に癒やされる。そんなぜいたくなひとときはいかがでしょうか。

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店舗名:しまのテーブルごごしま
住所:愛媛県松山市泊町618-10
ホームページ:http://shimanotable.com/