登山口へのアクセスも良好でありながら本格的な山登りが楽しめる
標高1,456mの石墨山は“東温アルプス”とも称される皿ヶ嶺連峰の最高峰で、白猪の滝登山口から山頂までの標高差が1,000m近くある健脚者向けのコースです。山頂からは面河ダムを挟んだ対岸に、堂ケ森〜ニノ森〜西ノ冠岳〜石鎚山の雄大な景色が広がります。整備され過ぎていないところが逆に魅力
石鎚山や瓶ヶ森などのメジャーな山に比べると、道がわかりにくいところが部分的にあったり、橋のない川を渡らなければいけないポイントなどもありますが、逆にそれが本格的な登山感があって魅力的。整備され過ぎていないとはいえ、概ね登山道ははっきりしていて安全に歩けます。道がはっきりしていないところにはちゃんと目印が付いているので、見逃さないよう注意深く進んでいきましょう。
ブナ原生林とササ原歩きのスタート地点「白猪峠」
白猪の滝登山口から約2時間30分、ひたすらに登り続けると白猪峠に到着。ここまでは比較的人工林の中を歩くところが多くありましたが、ここからはブナを中心とした広葉樹林とその足元を覆うササ原の稜線が続いていきます。石墨山までは大小いくつものピークを越えていかなければならないため、累積標高差が大きくなります。ある程度、体力・持久力・時間に余裕を持たせた登山計画を立てておくと安心です。
歩いた道・これから歩く道、どこまでも続く稜線
松山市内中心部から30分程度で登山口までたどり着くことができ、日帰りで2,000mクラスの山を登ったくらいの充実した山登りを楽しめるのも石墨山の魅力のひとつです。
里山から深山に踏み込む境界を越えて
白猪峠から登るコースと唐岬ノ滝から登るコースの合流点を過ぎ、さらに山頂を目指して歩いていくと、突如として目の前に石鎚連峰が姿をあらわす瞬間があります。今まで左右に見下ろしていた東温市と松山市、久万高原町の町並みから遠ざかり、1,800m級の山を目の前にしたときの感動は言葉では簡単に表現できない、非日常の世界に足を踏み入れた感動があります。