「日本農村百景」や「国の重要文化的景観」にも選ばれた遊子水荷浦の段畑
険しい斜面を拓いてつくられた段畑の石垣は、まるで城砦のようにも見える迫力ある風景。長い年月をかけて守り継がれてきた遊子の段畑は、自然と共存してきた人間の暮らしと知恵の象徴で、地元の人たちの誇りでもあります。斜面の下から上までびっしりと積まれた石垣
宇和海に突き出した三浦半島にある遊子水荷浦は、海抜0mから80mの頂上まで斜面全体を覆うように築かれた石垣の段畑風景で知られています。人々の知恵が造った景観美である「日本農村百景」に選ばれているほか、平成19年には全国で3例目の「国の重要文化的景観」に選定された景勝地。この景観を一目見てみたいと多くの人がこの地を訪れます。
段畑の頂上まで続く道の途中は全てビュースポット
海沿いの駐車場から細い農道を歩いて段畑の頂上まで登っていくことができます。実際に歩いてみると、下から眺めたときに思った以上に険しい急斜面で、細長い段畑が見渡す限り斜面を覆い尽くす風景に圧倒されます。視線を海側に向けると、目の前にはたくさんの養殖筏が浮かんだ真っ青な海、眼下には半島を縁取るようにして並ぶ集落を一望できる最高のロケーション。どこを見ても絵になるビュースポットです。
“耕して天に至る”のは名高い遊子のジャガイモ畑
遊子の段畑は特別おいしいジャガイモが育つと有名です。遊子のジャガイモがおいしいのは、日当たりと水はけが抜群に良いこと、石垣が太陽の熱を蓄えて地温の低下を防ぐこと、海のミネラルを風が運んでくることなどが理由といわれていますが、実際に食べてみるとそのおいしさにびっくり!畑の面積に限りがあるため、希少価値の高いジャガイモです。
段畑は遊子の暮らしを象徴する風景
段畑は先人の知恵や苦労など、遊子の人々の暮らしを象徴するものだそう。セメントなどで隙間を埋められていない「谷積みの空積み」という工法は、現在の土木工事にはない特殊な積み方で、長い年月を経ても崩れることなく今に至っています。段畑の石垣と遊子の暮らしに詳しいガイドさんと一緒に歩けば、興味深いお話をたくさん聞かせてもらうことができます。
<問い合わせ先>
遊子水荷浦の段畑ガイド2000円
電話にて要予約
0895-62-0091(段畑を守ろう会)
所要時間1時間程度
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遊子水荷浦の段畑ガイド2000円
電話にて要予約
0895-62-0091(段畑を守ろう会)
所要時間1時間程度