守り継がれてきた内子の伝統産業。美しい手さばきに見惚れる和蝋燭づくり

やわらかく、あたたかい炎の揺らめきに心癒される和蝋燭の世界

四国に唯一残る、江戸時代から7代に渡って続く創業200年の和蝋燭店。溶けた木蝋を素手で何重にも塗り重ねて仕上げられていく和蝋燭の製造過程は、いつまで眺めていても飽きない面白さ。「芯切り」や「芯打ち」など、和蝋燭ならではの所作についても教えてもらいました。
全国に数えるほどしか残ってない和蝋燭専門店で見せてもらった伝統の技
町並み保存地区の西端にある大森和蝋燭屋は江戸時代後期の創業。200年を超える歴史があり、木蝋生産の盛んだった内子の伝統産業としての技を大切に今に守り継いでいます。江戸後期に建てられたという古民家で、職人が灯芯に素手で溶けた蝋を擦り付け成形していく和蝋燭づくりの工程をガラス越しに見学させてもらうことができます。
ガラスの向こうは職人の世界。張り詰めた空気に背筋が伸びるような気持ちがします
竹串に和紙と灯芯草を巻きつけた灯芯に、手のひらで40〜45℃に溶かした蝋を擦り付けて和蝋燭はつくられます。仕上げのツヤ出し、芯出し、切り揃えまで全て手作業で行われていて、その無駄のない手さばきには見惚れてしまうほど。完成した蝋燭の断面はバームクーヘンのような年輪状になっていて、火を灯すと木蝋の独特な香りがします。
知れば知るほど奥深い和蝋燭の世界に魅了されてしまいました
和蝋燭には、大きくなりすぎた火を整える「芯切り」や、火を消すために身をつまむ「芯打ち」など、和蝋燭ならではの所作があります。蝋燭のサイズは匁という単位で表すとか、芯切りや芯打ちに使われる専用の道具があるとか、和蝋燭にふさわしい燭台の存在とか、知れば知るほど奥が深い和蝋燭の世界にすっかり興味が湧いてきました。
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【問い合わせ先】

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大森和蝋燭屋
愛媛県喜多郡内子町内子 2214
電話番号 0893-43-0385
営業時間 9:00〜17:00
定休日 火曜、金曜